徒然なる妄想の日々
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総士の生誕祭まであと2日、な聖誕祭です。
そして劇場版公開からあっという間な1年でした。
去年の今頃は、天地見終わって魂抜けておりました。
ちょうど東京に舞台を見に行く予定と重なったため、舞台の前に池袋まで行って劇場版見て。
で、もう天地の余韻に浸りすぎてしまって、舞台のほうはほとんど上の空だったという(笑)、でもそれくらいの内容ですからね・・・
このほとばしる諸々をカタチにせずにはいられなくて、思わずサイトも再開してしまったし。
でもってそれから天地を見に映画館に通い詰めて、おんなじ映画を映画館で10回以上も観るとかいう、人生初の体験までしてしまった、良い思い出です。(笑)
おそらく来年はエグゾダスでまたしても色々ほとばしりそうな確信があります。(^^;)
そいえば総士の生誕祭の連動企画なアンケート、色々と悩んでいる最中なのでまだ答えていません。
今夜くらいにはそろそろ送信せねば・・・いつまで、という締め切りの記載がないけど、生誕祭で結果報告ならタイムリミット差し迫ってるのは明らかなわけで。
恋人の項目で目下悩み中です。(笑)
クリスマスなので、たまには甘めの話でも、と思ったら何故か、斜め上くらいの方にぶっ飛んでしまいました・・・という感じの小話ができてしまったので続きに放り込んでおきます。
甘めどころか、えと、やってる最中なのでご注意をば!(汗)
まあでも、天地後の17歳一総なら、離れていた間を埋めるようになし崩しにでもそういうことになるのは間違いないのでまあいいか。(^^;)
もともとは、舞台版の総士役の桜田さんが、総士は常に拳を握り締めての立ち姿だと仰っていて、だったらその握った拳を開かせるのはやっぱり一騎だよなと妄想したのがきっかけです。
でもっていつもながら、クリスマスとか全く関係ない感じです・・・
それに気付いたのは、2度目の時だった。
最初の時は、一騎自身も無我夢中で、それに気付く余裕などなかった。
けれども、そういえば、それはいつだって総士の癖、のようなものだった。
「総士。」
宥めるように名前を呼んで、きつく握り締められたその拳を自分の手のひらでそっと包み込む。
縋り付くようにシーツを握り締めた総士の手。
いつも白いそれが、血の気を失って青白くさえ見える。
「堪えなくて、いいから。」
耐えるように抑え込むように、それはいつだってきつく握り締められていた。
非情な決断を下す時も、皆に背を向けて一人で佇む時も。
そして、全ての痛みを一人で背負ってしまう時にも。
強く強く、全てをその手のひらに抱え込んで痛みに耐える姿を、見ていたくなかった。
つらくて、哀しくて、やるせなくて、どうしようもなかった。
一人きりで抱え込まないでいて欲しくて――役に立てるかは分からないけど、せめて自分の前では、我慢しないで欲しかった。
「――ッア・・・っ!」
無理矢理、力づくで握りこんだ指を解いてやれば、堪えきれなくなった声が漏れた。
「我慢しなくて、いいから。」
「やっ・・・だッ・・・!!」
そっと汗ばむ額に口付ければ、頑是無い幼子のように首を振って総士が拒む。
もう限界のくせに、必死になって声を漏らすまいとするその姿が哀しく、そして愛しい。
我慢すればするだけ、体の負担は大きくなる。
けれども言葉を呑み込み負荷に耐えることが常となっている総士には、そうすることしか出来ないのだ。
声を殺し耐えることを、無意識に選んでしまうのだ。
けれども今は、今だけは、全てを委ねて欲しい。
押さえ込まないで、耐えないで、自分に全てを預けて欲しい。
「大丈夫だ、総士。」
こわばりを解いた白い指に、そっと唇を寄せる。
その手のひらの内側に刻まれた、無数の爪痕を癒すように。
舌先で何度もなぞると、ひくりと白い身体が跳ね上がるのが見えた。
「・・・か、ずきっ・・・!」
普段からは想像もつかない、艶を含んだ声に名を呼ばれて、つられるように一騎の中でどくんと鼓動が跳ねる。
「オレが、いるから。オレがここにいるから。」
――だから。
「堪えなくて、いいんだ。オレにも、分けてくれ。」
一騎の中で熱い想いが弾けて、溢れ出す。
「あっ・・・ああああッ・・・!!!」
抑え込むべき手のひらを解かれて、耐えるよすがを失った総士はもはや声を殺すことが出来ない。
高い甘い声を聞きながら、一騎はその細い身体を掻き抱いた。
縋るべきものを求めて、震える白い指が空を掻く。
(――オレに、分けてくれ)
空を彷徨う白い指を掴まえる。
思った通りにそれは、おずおずと、そしてすぐに強く握り返してくる。
絡めあう指の向こうで、夜が明けようとしていた。
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