徒然なる妄想の日々
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今日はめさめさ寒かったですが、寒かった分だけ空気が澄んでいるせいか、空の青さが澄んでいました。
まだまだ蒼穹に関する全ての事象が、鮒漬けの脳に刺激を与えてくれます。
明日はイベントですね!行かれる皆様楽しんできてください。
地方でもイベントやってくれるといいのですが、それだけのメジャー度がないので無理だろうな・・・
今日が成人式だということを、外出するまで忘れていました。
竜宮島の子たちが成人をむかえる頃には、あの世界もどう変わっているだろうかと思わずにいられません。
というか、テレビシリーズでは成人まで生きられるかどうかという世界だったので、それを考えると格段の進歩ですが。
・・・という真面目なことを考えつつも、ちょっとアホなネタを書いてしまったので続きに放り込んでおきます。
一応、劇場版の続き的なものなので、まだ劇場版を見ていない方はご注意をば。
しかして劇場版見た後に最初に書いたネタがこれってどうよ・・・という、なんちゃってものなので、あの感動を壊したくない方は見ない方がいいかと・・・(汗)
個人的に、子供たちに好かれる総士が見たいという願望があります。
対話と主張は根本的に違うものです・・・
「そうしお兄ちゃん!美羽とお話しよっ。」
「あー、ずるいっ!そーしは僕と遊ぶの!!」
「なによー、みさおは船にいなきゃダメでしょ!」
「少しの間ならいーんだ。みわこそ、いつもそーしと一緒にいるんだから譲ってよっ!」
きゃんきゃんと、子供特有の甲高い声が響き渡る。
総士の右腕にひしっとしがみ付いているのは、4歳になったばかりの日野美羽。
その美羽を引き剥がそうと必死なのは、かつての北極ミール――今はフェストゥムの船のミールによって新しくコア型として生まれ変わった来主操だ。
ちなみに、今は2歳児の姿をしている。
操がコア型として生まれ変わったのが2年前だから、人の成長速度と同じではあるのだが、いまだ岩戸の中にいる島のコアと違って、自由に外に出て動き回っている。
どうして平気なのかしら、と遠見千鶴も首を捻っていた。
島のコアはもともと皆城乙姫という人間であり、操は生粋のフェストゥムだったという違いによるものではないか、ととりあえず考えられてはいるが、そこは一騎にとって重要ではない――というか、ぶっちゃけどっちでもいい。
重要なのは、この現状だ。
「ほら、2人ともケンカするな。遊んでやるから、ちゃんと順番にするんだ。」
2人の子供に挟まれて、すっかり総士は『兄』の顔になってしまっている。
一騎が居ることは分かっているはずなのに、すっかり意識は子供たちの方に向いてしまっている。
なんだか心の中がもやもやする、と一騎は思う。
要するに面白くないのだ、ということくらい分かってはいるけれど。
総士が島に帰ってきて、2年が経った。
ずっとずっと待っていて、待ち焦がれた総士の帰還。
それが果たされた時には嬉しくて嬉しくて、また一緒にいられることが泣きたくらいに幸せで。
しばらくはその幸せが時折信じられなくて、夢の中の出来事のような気がして、総士の姿が見えないと不安になって。
大人達が呆れるくらい、一騎は常に総士の側にくっついていた。
片時も離れていたくなくて、無理矢理総士を真壁家に住まわせたりもしたけれど。
ようやく、総士が島に居ることを、日常として受けとめることが出来るようになってきた。
その矢先だった。
動き回れるようになった操が島にやってきては、べったりと総士にくっつくようになった。
美羽は、もともと総士に懐いていた――どうやら総士ともクロッシングによって『お話』できるせいではないかと千鶴が言っていた――のだが、操が現れるようになってから、対抗意識を抱いたらしく、これまたべったりとくっつくようになった。
そうして当然のように、それまでべったりくっついていた一騎が後回しにされるようになった、のだ。
なんかおかしいよな、と一騎は心の中で呟く。
――総士は、オレのところに帰ってくるって言ったのに。
――オレは、ひたすら総士のことだけを待っていたのに。
――なんでオレが、後回しにされてるんだろう・・・
そんな悶々とした一騎の気持ちなど知らずに、子供たちは今度は総士と遊ぶ順番で揉めはじめた。
「だからーっ、僕はたまにしかそーしに会えないんだから、みわはあとっ!」
「ずるいーっ、みわだって、そうしお兄ちゃんに会うの、5日ぶりなんだよっ。みさおは3日前にもきてたでしょ!」
「みわのが年上なんだから、譲ってよ!」
「みさおは島の子じゃないんだから、遠慮してよう!」
ぎゅうぎゅうと子供たちにしがみ付かれて、総士は苦笑している。
その顔は、どこまでも優しい。
帰ってきてからの、総士の表情は柔らかい。
かつての辛く孤独な重圧から解放されて、仲間達と交流ができるようになってからも戦闘時の責任と痛みを抱え続けたあの頃とも違って、心の底から和らいだ表情が滲み出ている。
それに美羽は、総士にとって大切な希望の光であり、操はかつて総士を守り続けてくれた相手なのだ。
総士にとっては、どちらもかけがえのない、愛しい存在だということは分かっている。
分かっている、けど。
だからといって、このもやもやが収まるわけではない。
(オレ、こんなに心の狭い人間だったのかな)
ふと自己嫌悪に陥りかけるも、目の前の光景を見ればやはり面白くない。
相手は子供だ。
自分はもう19歳になるのだ――子供の目からみたら、いい大人だ。
ここは余裕を持って、大人らしくどーんと構えるべきだ。
分かっている。
分かっている、けど。
「そーし!今日は1日一緒だよっ!」
「じゃあみわはそうしお兄ちゃんと一緒に寝る!ママにお泊りの許可もらってくるねっ。」
・・・ぷつっ、と何かが切れる音がした。
――うん、オレ、受け入れることには慣れてるつもりだったけど。
――受け入れられないものもあるんだって、よく分かったよ。
「・・・っ!一騎?!」
驚いた顔の総士から、力ずくでべりべりと子供2人を引き剥がす。
びっくりした顔の子供2人を、真正面から見据えて。
すうーっと大きく息を吸い込んで。
「だめだっ!!総士はオレと寝るんだ!!!」
そう、伝えるってことが、必要なんだ。
それから1週間、一騎が総士に口を聞いてもらえなかったとか――
その後、美羽と操が、一騎が居る時は総士に甘えるのを遠慮するようになったとか――
そんな竜宮島の空は、今日も蒼い。
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はじめまして、こんばんは
毎日一回は必ずのぞかせていただいております。
美羽ちゃん、操が可愛いです。それから、一騎の「総士はオレと寝るんだ!」がすごくすごくツボでした。私も総士は小さい子に懐かれるのではないかと思います。
これからも楽しみにしております。
美羽ちゃん、操が可愛いです。それから、一騎の「総士はオレと寝るんだ!」がすごくすごくツボでした。私も総士は小さい子に懐かれるのではないかと思います。
これからも楽しみにしております。
さえこ様、はじめまして!
コメントありがとうございますvv
この小話は、ひたすらノリノリで楽しく書いていたのですが、いざブログにのせるとなると、ちょっとかなり劇場版の感動をぶち壊しかねないモノだったのでドキドキしていただけに、コメントいただいて本当に嬉しかったです!
ホッとしましたvv
基本的に、総士はお兄ちゃん属性なので、ああ見えて小さい子のあしらいが上手いんじゃないかと勝手に思っています。(笑)
同い年のメインキャラの中で、弟妹がいるのって総士だけですし。
乙姫ちゃんが立場的にあまり甘えることがなかった分、盛大に甘えてくる子には優しいお兄さんしてあげてほしい、という願望もあります。
劇場版に関しては色々と補完できることも妄想できることも多々あるので、またボチボチ書いていけたらなと思っていますので、どうぞまたのぞきに来てやって下さいませvv
この小話は、ひたすらノリノリで楽しく書いていたのですが、いざブログにのせるとなると、ちょっとかなり劇場版の感動をぶち壊しかねないモノだったのでドキドキしていただけに、コメントいただいて本当に嬉しかったです!
ホッとしましたvv
基本的に、総士はお兄ちゃん属性なので、ああ見えて小さい子のあしらいが上手いんじゃないかと勝手に思っています。(笑)
同い年のメインキャラの中で、弟妹がいるのって総士だけですし。
乙姫ちゃんが立場的にあまり甘えることがなかった分、盛大に甘えてくる子には優しいお兄さんしてあげてほしい、という願望もあります。
劇場版に関しては色々と補完できることも妄想できることも多々あるので、またボチボチ書いていけたらなと思っていますので、どうぞまたのぞきに来てやって下さいませvv
コメント失礼します
なんだかもう、滾ってしまってコメントに走らせていただきます。
本当、一騎の嫉妬っていいっていうか、みさみさかわいい。みわかわいい。
こうなればいいのにと思ってしまいました。
是非また天地ネタ書いてほしいです!!
本当、一騎の嫉妬っていいっていうか、みさみさかわいい。みわかわいい。
こうなればいいのにと思ってしまいました。
是非また天地ネタ書いてほしいです!!
totoさま、はじめまして!
コメントありがとうございます!
私自身がひたすら滾って書いていたものですから、滾ってもらえて本当に嬉しいですvv
本当にもう、操の子犬のような総士への懐きっぷりとか、普段は穏やかだけど譲れないところははっきり主張する一騎の姿を見ていたら、自然と浮かんできてしまいました。
劇場版での、一騎と総士と操の関係がすごいツボで萌えまして、唯一残念だったのが生身の総士と操の絡みがなかったことですが、それはつまり妄想で補えという意図だと勝手に解釈しています。(笑)
その辺も含めて、劇場版のネタはまた書いていきたいと思っていますので、どうぞまた見に来ていただけると嬉しいですvv
私自身がひたすら滾って書いていたものですから、滾ってもらえて本当に嬉しいですvv
本当にもう、操の子犬のような総士への懐きっぷりとか、普段は穏やかだけど譲れないところははっきり主張する一騎の姿を見ていたら、自然と浮かんできてしまいました。
劇場版での、一騎と総士と操の関係がすごいツボで萌えまして、唯一残念だったのが生身の総士と操の絡みがなかったことですが、それはつまり妄想で補えという意図だと勝手に解釈しています。(笑)
その辺も含めて、劇場版のネタはまた書いていきたいと思っていますので、どうぞまた見に来ていただけると嬉しいですvv